近年、留学に興味を持つ子供や、子供を留学させたい親が増えてきたようです。世界中でボーダレス化が進み、世界語とも言われる英語を早めに身につけるためには、留学は非常に有効な手段の一つとなるでしょう。
ただし、留学は「お金があれば誰でも行ける」というものではありません。受け入れ先の条件に応じ、年齢制限をはじめとした様々なルールをクリアしなければ、留学は実現できない可能性もあります。
ここでは、留学できる具体的な年齢、親子留学、英語を効果的に習得できる年齢などについて詳しくご紹介しています。
留学可能な年齢は、基本的には受け入れ先の判断となりますが、概要としては次のようなイメージとなるでしょう。
受け入れ先の国の小学校入学年齢から正規留学ができます。アメリカであれば日本と同じ年齢、イギリスやオーストラリアであれば日本より1年早い年齢が小学校入学年齢となります。
ただし小学生の正規留学は、保護者と一緒に現地で暮らすことが条件となるでしょう。
小学校や中学校への正規留学は、該当学年の様々な科目を勉強することが目的であり、語学を学ぶことは本来の目的ではありません。それに対して、語学を学ぶことを目的としている留学が語学留学です。
保護者と一緒に現地で暮らす場合は別ですが、大半の語学学校では、小学生の語学留学を受け入れていません。中学生でも難しいでしょう。単身で語学留学できる年齢は、基本的には高校生以降と考えておいてください。
サマースクール、ウィンタースクールとは、夏休みや冬休みを利用した短期留学のことです。世界中から多くの子供が集まり、キャンプや実験などを通じて交流を図るプログラムです。
サマースクールやウィンタースクールであれば、多くの場合、小学校低学年から(6歳くらいから)の参加が可能となっています。
何歳になっても英会話を習得することは可能ですが、ネイティブと同じように話せるようになりたいならば、12~13歳までには一通りの英会話をマスターしておく必要があると言われています。これは言語習得の臨界期と呼ばれる年齢が関与してきます。言語習得の臨界期とは認知心理学者であり内科医でもあったエリック・レネバーグの説が元になっています。
また、言葉を聞き取るための能力が下降線を描き始めるのは6歳と言われているため、英語を効果的に習得したいならば、幼稚園から小学校低学年の間に学習をスタートさせることが望ましいでしょう。
受け入れ先によって年齢制限が設定されている子供の留学ですが、保護者が一緒に現地で暮らすという条件ならば、年齢制限は大きく緩和されるようです。
たとえば、中には子供と一緒に海外へ移り、子供が現地のスクールに通っている間に親は現地の語学学校に通うなどの、いわゆる「親子留学」を実践している世帯もあります。「親子留学」であれば、受け入れ先や仲介会社のプログラムによっては、子供が2~3歳でも対応している場合があります。
親子留学の定義は広く、子供も親もスクールに通うパターンの他、スクールに通うのは子供だけのパターンや、スクールに通うのは親だけのパターンもあります。いずれのパターンであっても、「母と子供」で渡航するケースが多いようです。
なお、もし親子留学を本気で検討するのでしたら、親に最低限の英語力がなければ、留学当初は様々な場面で苦労することでしょう。事前に日本で留学に向けた英会話スクールに通うなど、一定の準備は必要になると考えておいてください。